当然だが、人為的なものには全て理由が必要だ。(理性とはReasonである。)
default(初期設定)には、それが初期設定で良い理由がある。
第一種の誤りを思い出して欲しい。
間違って初期状態のままでも問題ない、それがdefaultの必要条件。
★メーラーの初期設定が「受信後にサーバーからメールを削除する」なのは間違っている。
確かに、ずっと残しておくとサーバーに負担がかかる。
だが、状況が昔とは違う。回線やサーバーがどれだけ進歩したか、認識する必要がある。
そもそも削除が受信直後でなければならない理由は皆無だし、
利用者の事を考えれば、削除可否を注意・判断させる作りにすべきだ。
(多くの場合、削除可否は設定項目の一つとして埋もれており、ダイアログか何かで確認してくるメーラーは見たことがない。)
現在のデファクトスタンダード(事実上の標準)である、「初期設定が『受信後にサーバーからメールを削除する』である状態」は、サーバー側(つまりサービスを提供する技術者)の視点から押し付けられた感じがしてならない。
利用者にサーバーの都合を強いる設計。私なら恥ずかしい。
それには価値があり、破壊後には復元が不可能である。
冒頭に挙げたdefaultの条件を考えるに、「削除しない」が初期設定であるのは至極当然。
直感で言えば、こうなる。
「私のメールを削除するのに、誰の許可を取ったんですか?」
各位、メーラーを導入する際にはご注意ください。
具体的には、「サーバーにメッセージのコピーを置く」「受信後、サーバーからメールを削除」「受信したメールをサーバーに残す」等の設定を入れてから受信したほうが安全です。