過去のことをあれこれ思うことがある。
ふとしたはずみに、折に触れ、懐かしく、申し訳なく思うことがある。
しばしば嫌な事ばかり浮かぶため、なるべくなら思いたくない。
過ぎ去った想いに囚われては、前へ進むことができない。
一方、昔の仲間たちが酒の肴にする思い出話のいくつかは、全く思い出せない。
忘れたのではなく、覚えられる状況ではなかったのだが、何かが抜け落ちたような虚しさは拭えない。
そして、あまりに長期間離れていると、色々なことを忘れてしまう。
大切な、忘れてはいけない思い出すら、なかなか思い出すことができなくなる。
過去は過去。幸か不幸か、もう動かすことはできない。